ザクッザクッ
雪をかく音に一軒また一軒と雪かきが始まる。
自分の家が終わると、他のお家のお手伝い。
大人も子供も皆で一緒にザクッザクッ
いざという時に一致団結するご近所さんが
いてくれる安心感。
~今日感じた日常の小さな幸せ~
byチエ
私が利用している健康食品会社は3社。
再生不良生貧血、C型肝炎、子宮内膜症の症状にあわせて
実際に食べて良いな~と思ったものを続けてます
その中でも、
昨日から健康教室を開催してる会社とは長いお付き合い。
今日はそこであった
あるご夫婦のお話をご紹介します。
こちらの会社の方針で
新店舗をオープンする時は宣伝はもちろん、
より理解を深めてもらうために、
オープン数日前からその地域の社員総出となり、
近隣住民に直接ご挨拶に伺う。
自転車で訪れる方も多く
駐車場は整備してるけども、
トラブルが発生しないように
近隣店舗や交番へのご挨拶も欠かさない。
店舗オープン時、
近所に住むYさん宅にも担当者が挨拶に訪れました。
Yさん宅に訪れたのは入社5年目のM君。
旦那さんが対応してくれたそうで、
M君の爽やかな笑顔と物腰の柔らかさに、
健康食品未経験の旦那さんも興味がわいたらしい。
でもYさんの奥さまは肝臓癌を患い入退院の繰り返し。
その時も自宅にいたそうですが
体調と気分の不調で殆ど横になってることが多いので、
奥さま1人おいて数時間外出するのは難しいとのことだった。
事情を知ったM君は無理強いはせず、
奥さまのご気分が良い時に
ご一緒にお越しいただければ嬉しいです
と言い、Yさん宅を後にした。
数日経ってもYさんが来る事はなかった。
それから一ヶ月が経とうとしたある日
入口のところにYさんご夫婦の姿が。
驚いたM君はすぐに店内に案内した。
「ここ数日、家内の体調が良くてね」とYさん。
家に引きこもりがちだった奥さまも、
久々の外出は気分転換になるようで、
帰り際にYさんは
「家内があんなに笑ったのを久々に見ました」
と言って帰ったそう。
それからYさんは奥さまと
度々訪れるようになっていた。
奥さまの余命が1年と聞いていたM君は、
ある日Yさんから会員になりたいと申し出があった時に、
ハッキリ話したそうです。
「もし、病気が治るかもしれないというお気持ちからでしたら、
申し訳ありません。それはご期待にそえないと思います。」
IYさんは、
「それは分かってます。
ただね、あんなに楽しそうな家内見てると嬉しいんです。
ここに来て皆さんとお話ししてる時は病気のこと忘れてるようで。
私もそうです」と穏やかな笑顔で仰ったそうです。
会員になると一番近くの健康教室はもちろん、
グループ内の宣伝会場も基本的に自由に参加可能。
Yさんご夫婦は車で行ける範囲の会場を訪れるのを、
日課にしてたようです。
それぞれの会場でたくさんの会員やスタッフと出会い、
知り合いも増えたと喜んでいたそう。
気がつけばYさんが会員になって5年の月日が経っている。
余命とされた一年を大きく更新してました。
でもある日を境にYさんご夫婦がパッタリ姿を見せなくなり、
M君も心配だったようですが、
無理をさせてはいけないと電話は控えたそうです。
二ヶ月経ち、今日にでも電話をしてみようと思っていた時、
Yさんのご主人から電話があり、
二ヶ月近く前から体調が悪化し外出が出来なくなってた事を知る。
そしてYさんは静かに言った。
「昨夜、家内が天に召されました」
M君はYさんご夫婦が行ったことのある
全ての会場に連絡を入れ、
その晩のお通夜には5会場20人近くのスタッフが駆けつけた。
Yさんのご主人もビックリされていたが、
とても喜んでくれた様子。
M君が、
「最後に来てくれた時に僕風邪気味でマスクしてたから
心配させちゃって。
今度会った時は元気になったと安心してもらいたかったのに」と話す。
すると・・・
「大丈夫!家内ね会いに行ってるの。
今月の健康教室にお別れに行ってるの」
とYさん。
実は容態が悪くなり何日もベッドから
起き上がることも出来なかった奥さまが、
その日は珍しく朝から気分が良かった日があり
Yさんに一つのお願いをされたそうです。
「お父さん、私を車に乗せて会場まで連れて行って下さい。
私の最後の我儘です」
歩いても数分の場所だけど、
自分の弱った姿を見せたら皆が心配する。
だから、ただ車の中から見るだけでいいと。
Yさんは奥さまを助手席に乗せ、
会場から少し離れたところに車を停めた。
奥さまは車窓から会場の中のスタッフや会員に目を向け、
この5年間を振り返り目を細め微笑んでいたそう。
「M君風邪治ったみたい」
と安心したようだったとも。
それから満足気に、
「お父さん、本当にありがとう」
とニッコリYさんに笑いかけた奥さま。
その笑顔から数日後…。
「最後に思い出す
家内の顔は笑顔です。
本当にありがとう」
Yさんから
スタッフにかけられた言葉。
その重みを決して忘れないと、
そこにいたスタッフ全員が思ったそうです。
葬儀の後の火葬場への道程が、
それまで通った全ての会場を通って行く内容にされたのは
Yさんご夫婦がお二人でお決めになったことだと伺いました。
闘病中のご夫婦にとって、
会場でスタッフの話を聞いたり、
会員同士でのお喋りは、
病気の事を忘れられるひと時だったようです。
そして会場への車での移動は、
お二人にとってはデートだったのかもしれませんね。
「お母さん、もうすぐ着くよ」
この日もそう奥さんに話しかけながら
思い出話をしながら
YIさんは会場を巡られたのだと思います。
当日それぞれの会場前ではスタッフが
合掌でお見送りされたそうです。