再生不良性貧血|私の症例

◆生後2ヶ月◆
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ミルクをよく飲んで、よく寝る元気な赤ちゃんでした。
生後2ヶ月検診のとき心臓病が疑われ大きな病院で検査をした方が良いと
国立病院を紹介されました。

クリップ 症状
受診時、再生不良性貧血でみられる紫斑・鼻血や吐血・下血などの症状は一切ありませんでした。

クリップ 検査
胸の心電図と血液検査。
血液数値に異常があったので入院して骨髄穿刺(マルク)

クリップ 診断
検査入院2週間後、再生不良性貧血Stage1と診断されました。
心電図での異常はありませんでした。

クリップ 治療
無症状だった事と、当時は乳幼児に対する治療方法もなかったため、
定期的(1ヶ月ごと)に通院して血液検査をし経過観察することになる。

 

◆0才〜6才◆ (Stage2〜3)中等症~やや重症
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少しずつですが症状が出るようになり入退院を繰り返しました。

クリップ 症状
1才〜3才では、「色白のお子さんですね」とよく言われるくらい顔面蒼白で、
体調が悪い時にはミルクと一緒にボール一杯くらいの吐血や下血がありました。
突発性の高熱により救急搬送されることも多かったです。
3才を過ぎる頃には紫斑も出来やすく消えにくいので、いつもアザだらけでした。
鼻血や歯茎からの出血も多く、なかなか止血もできませんでした。
のどの炎症をおこしやすく、すぐ風邪をひいてしまいました。

クリップ 検査
月1回の血液検査で白血球・赤血球・血小板の数値を調べる。
6才の時に2回目の骨髄穿刺(マルク)

クリップ 治療
0才〜3才時、大量の吐血や下血の場合は赤血球輸血
3才〜6才時、ステロイド剤を内服し必要に応じて赤血球輸血

クリップ 副作用と合併症
輸血によりC型肝炎に感染(28歳の再発時に発覚する)。
ステロイドの内服で、ムーンフェイスや多毛、体重増加などの男性化の
副作用が顕著。

 

◆7才〜12才◆ (Stage2〜3)中等症~やや重症
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小学校入学の為に退院し通院治療に切り替えました。

クリップ 症状
マラソンなどの持久走や激しい運動では息切れや動悸の症状がでやすかったですが、
軽い運動はできるようになりました。
鼻血や歯茎からの出血もありましたが徐々に頻度や量も少なくなってきました。
紫斑はできやすく、消えにくかったです。

クリップ 検査
月1回の血液検査で白血球・赤血球・血小板の数値を調べる。

クリップ 治療
体調と血液数値でプレドニンの量を調整し徐々に内服量を減らす。

 

◆13才〜15才◆ (Stage1)軽症
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血液数値が少しずつ安定し、それに伴い症状も落ち着いてきました。

クリップ 症状
強くぶつけると紫斑は出来ましたが、それ以外の貧血症状は特に出なくなりました。
鼻血などの出血傾向もなくなり、突発性の発熱もなくなりました。

クリップ 検査
2ヶ月に1回の血液検査で白血球・赤血球・血小板の数値を調べる。

クリップ 治療
薬の内服もなくなり経過観察になる。

 

◆17才◆
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高校入学そして小児科を卒業。

自覚症状や他覚症状はでなくなりました。
寛解との診断により通院しなくてよくなりました。

 

◆28才 (Stage1〜2)軽症~中等症
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腹痛で緊急受診した時の血液検査で再発が発覚しました。
腹痛の原因の子宮内膜症の緊急オペ前のウイルス検査で、
C型肝炎に感染していることが発覚しました。

クリップ 症状
貧血症状も出血傾向も特にありませんでした。
自覚症状や他覚症状も特にありませんでした。

クリップ 検査
血液検査およびMRI検査。
3回目の骨髄穿刺(マルク)

クリップ 治療
ステロイドパルス療法を1ヶ月に2クール。

 

◆29才~43才◆ (Stage1〜2)軽症~中等症
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パルス療法は私には効果がなく、逆に血液の数値が悪化してしまいました。

クリップ 症状
めまい、立ちくらみ、だるく疲れやすいなどの貧血症状や、
点状出血や紫斑、鼻血や歯茎からの出血傾向が徐々に出始めました。

クリップ 検査
1~2ヶ月に1回の血液検査で白血球・赤血球・血小板の数値を調べる。

クリップ 治療
ステロイドの効果がなく、C型肝炎に感染していることもあり、
再発後すぐ(1995年当時)は有効な治療法方がなく経過観察することになる。
その後、効果的な免疫抑制療法も出てきたが、
私の場合は最初の発症からかなり時間がかかっていたので選択されず。
唯一の治療方法である骨髄移植は、
やらない場合よりやるリスクの方が大きいため最後の手段となる。

※子宮内膜症の治療薬で処方されていたボンゾール(成分名はダナゾール)が
貧血症状の改善に効果があることが使い続けることで証明され、
私の症例を婦人科担当医師により学会に報告されました。
(使用前)ヘモグロビン8.0g/dl・赤血球200
⇒(使用継続後)ヘモグロビン11.5g/dl・赤血球350

 

◆44才の春◆ (Stage5)最重症
C型肝炎治療のインターフェロン投与の副作用で血液数値が最悪化。
ダウンロード

クリップ 症状
頭痛と眼底痛、肩こりで体中が固まりました。
他めまいや頭痛、だるく疲れやすい、胸の痛みや動悸、息切れ、顔面蒼白
点状出血や紫斑、鼻血や歯茎からの出血、発熱や風邪をひきやすいなどの
貧血症状、出血傾向が顕著でした。
輸血依存症になりました。

クリップ 検査
週に2回の血液検査で常に白血球・赤血球・血小板の数値を調べる。
4回目の骨髄穿刺(マルク)

クリップ 治療
定期的(2週間ごと)に赤血球輸血が必須

 

◆45才の秋◆ (Stage4)重症
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輸血により落ちつきつつあった血液数値が、
子宮内膜症の治療(キュプレ注射)に伴い再び悪化。

クリップ 症状
関節痛、のぼせ、発汗に悩まされました。
他めまいや頭痛、だるく疲れやすい、胸の痛みや動悸、息切れ、顔面蒼白
点状出血や紫斑、歯茎からの出血、発熱や風邪をひきやすいなどの
貧血症状、出血傾向も顕著でした。
再び輸血依存症になりました。

クリップ 検査
週に2回の血液検査で常に白血球・赤血球・血小板の数値を調べる。

クリップ 治療
定期的(2週間ごと)に赤血球輸血が必須

 

◆45才の冬◆(Stage4)重症
ダウンロード

輸血治療に伴う鉄分過剰の肝臓への負担を軽減するために、
鉄キレート剤内服により、更に血液数値が悪化。

クリップ 症状
関節痛と血管痛で寝るのも起き上がるのも辛かったです。
他めまいや頭痛、だるく疲れやすい、胸の痛みや動悸、息切れ、顔面蒼白
点状出血や紫斑、歯茎からの出血、発熱や風邪をひきやすいなどの
貧血症状、出血傾向も顕著でした。
またまた輸血依存症になりました。

クリップ 検査
週に2回の血液検査で常に白血球・赤血球・血小板の数値を調べる。

クリップ 治療
定期的(2週間ごと)に赤血球輸血が必須

 

◆45才の夏から現在まで◆ (Stage2〜3)中東症~やや重傷
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奇跡的に少し血液数値が安定しはじめました。

クリップ 症状
血液数値は少し落ち着きましたが、
めまい、立ちくらみ、だるく疲れやすいなどの貧血症状や、
点状出血や紫斑、歯茎からの出血傾向は変わらずあります。
そして原因不明の関節痛と血管痛の体中の痛みに悩まされ続けてます。

クリップ 検査
週に2回の血液検査が月1になる。

クリップ 治療
治療による副作用でボロボロになった数値と体調が落ち着くまで経過観察
現在に至る。

 

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再生不良性貧血の告知からの詳しい状況や医師との関係、治療・入院生活については
闘病記でお話しています。
私の病活(闘病・病気生活)が少しでも、ご参考になれば嬉しいです。