20章|C型肝炎治療中の外泊許可

ひとり 3月15日(火)

同じ病室の患者さんが一人二人と退院一時帰宅。
気がついたら病室には私一人になっていた。

「一人じゃ寂しいでしょ?お隣に移る?」と看護師さんが聞いてくれる。
私はここから見える景色が好き。

C型肝炎の治療のため入院して、大きな地震があって、2回目のインターフェロンが出来なくて、
色々なことがありすぎて・・・

でも遠くに見える富士山が守ってくれる気がするの。

 

念願の外泊許可 3月16日(水)

朝の回診。
「眠れましたか?」とS先生に聞かれ
「眠れませんでした」と答える。
眠剤ちょっとこわくて飲めないんだもの。

S先生もその事は知ってるのに、
「眠剤のまないからです」とは怒られず意外。

「今日の結果が少し落ち着いてるようなら外泊しましょうか?」と急に言われる。
先生の気が変わらないうちに、
「はい!絶対!」訳のわからない即答をした。

「じゃあそういうことで」病室を出て行く先生を見ながら、
このあたりの返しのコツは何となく分かってきたな~と思う。

母に電話し、決まったら迎えにきてもらうことにする。
それからは気持ちが落ち着かずソワソワ。
早く結果が出ないかな。

ナース室前をウロウロ。
見兼ねた看護師さんが「至急でお願いします」と検査室に連絡してくれる。
ありがとうございます。
お昼になったが結果が出ない。

ご飯も喉を通らない。
1時すぎ「OKだよ~」と看護師さんが外泊許可書を持ってくる。

看護師さんいわく、計画停電の影響で電車も間引き運転や運休になってるらしい。
「どうしようか?」考える前に行動してた。

身支度を整えナース室へ。
S先生がパソコンに向かってる。
私に気づくと手をあげニヤリ。
「行ってきます~」私はエレベーターに乗りこんだ。

病院の外に出て母に電話する。
「これから帰るね」私の言葉に母はビックリしてた。
でも一分一秒も待ってられなかったんだもん。

電車は本数は少ないものの動いててホッとする。
駅では母と愛犬が待っててくれた。「ただいま」
何も知らず帰宅した彼はサプライズにビックリしてた。

その日は家族でご飯を食べて、
ゆっくり話をした。
その晩は久々に深い眠りにつけた。

 

強制送還 3月17日(木) 

習慣で朝6時に目が覚める。
簡単な朝食を作り、彼を見送る。
アイロンがけ、シーツ交換。
久々に少し奥さんできたかな?

楽しい時間はあっと言う間に過ぎた。
愛犬も察知したみたい。
「クゥーン」となき手をペロペロなめてくれる。
ありがと。
すぐ帰ってくるからね。

母が病院まで送ってくれようとした。
計画停電でいつ電車が止まるか分からないと駅員さんに聞き、
私は一人で帰ることにした。

行きと違い帰りの道のりは
やけに足が重いな。
病院に戻ると病室変更が告げられる。
その晩また眠れない夜を過ごした。

 

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