17章|C型肝炎治療と病院生活

教育係K看護師 2011年3月6日(日)

午前中、看護師のKさんが看護計画書を持ってやってきた。
Kさんは20代半ば。綺麗で真面目な学級委員タイプ。

この病院では担当看護師と患者が目標を立て、
それに向かって一緒に頑張りましょう!とする、「看護計画」なるものがある。

既に記入されていた私の現在の目標は「不明な点や不安なことを自ら表出できる」だった。
その時は深く考えなかったが後に、看護師Kさんが何故この看護目標を立てたのか?
驚かされることになる。

 

院内ウォーキング 2011年3月7日(月)

起床時間6時。
以前入院してた頃はラジオ体操の音楽が流れ体を動かせる人は体操をした。
でも今はなくなってしまったようだ。

体温を測り、洗顔を済ませると朝食の7時30分まで暇を持て余す。
「そうだ!」体力が落ちないようにウォーキングを始めることにした。

朝の外来病棟はウォーキングに最適だった。
30分と目標を立てたが、そんなに広い場所ではないので同じところをグルグルすることになる。
すると同じようにグルグルしてる人と行き交う。

「おはようございます」と挨拶を交わす。
グルグル~しているうちに一人増え、2人増え。
院内ウォーキングは結構ブームのようだ。

朝の回診。S先生の開口一番は、「さっそく大変でしたね」とニヤリ。
「はい。でも落ち着きました」と答えると、
「熱や吐き気はすぐ治まります。あなたの場合は血液数値が問題なんです」とピシャリ。
平日は9時前と18時前後に2度も回診がある。気が重い。

 

座薬の記憶 2011年3月8日(火)

朝6時前、「採血です」の声で目覚める。
ただでさえ採血恐怖症なのに、起きぬけの採血はとびきりブルーになる。

なのに今朝はさらに気分がブルーになることが。
「熱が下がって良かったね」と言われ、聞き覚えのある声に記憶がよみがえる。
「あ!」そうだ。あの夜、座薬を入れてくれた看護師さんだ。

Fさんは20代後半。クールな美人さん。
今まで座薬を入れてもらったのは母だけ。それも小さい頃。
大人になって、いくら看護師さんといっても、こんな綺麗な人にと思うと・・・。
座薬の記憶で動揺してたからか、いつの間にか採血がすんでた。

今日の検査結果
血小板:2.5万 白血球:20 赤血球:338 ヘモグロビン:11.8
AST:61 ALT:90 r-GPT:147

 

平日のスケジュール 2011年3月9日(水)

朝6時に起きて体温を計る(火・金は採血あり)。
体温計回収と前日のトイレ回数の報告。

6時30分~洗顔し身支度を整え院内ウォーキングを30分ほど。
7時30分に朝食。
8時30分~9時に朝の回診。
10時前後に当日担当ナースのバイタルチェックなど。
11時に母が来る。12時昼食。15時に母が帰る。
15時30分~16時30分お風呂(火・木・土・日)
17時~18時に夕方の回診。
18時30分夕食。20時~21時ナース巡回(体温・薬・要望などをチェック)
21時消灯。

意外とやることがある。

 

病室 2011年3月10日(木)

入院した時は2人だった病室も今は5人。
4階西病棟は消化器内科と耳鼻咽喉科の患者さんの病室。

驚いたのは、月曜日に6才の男の子が私の部屋に仲間入りした。
入学前に扁桃腺の手術をするための入院。
でも何で小児科じゃないの???
子供であっても耳鼻咽喉科の手術入院だかららしい。

大人の中に子供一人で可哀相だなと思ってたら、
お母さんが一緒に寝泊りすると聞いて安心した。
一緒に泊まるのがお父さんだったら男子部屋だったらしい。
病室の平均年齢が一気に若返った。

昨日手術を無事終えて、ご飯をしっかり食べられるようになったら退院。
早くおうちに帰れるといいね。

その晩眠りについた時はまだ誰も知らなかった。
翌日、東日本を大地震が襲うことを。

 

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